ある日、ギルドメンバーからこんな質問が。
「5人同時にガッツ上げるのってどうやるんですか?」
なるほど、確かに私は前に上げた動画で5人全員同時にガッツ上げを行いました。
ただ…それは、iPadで撮影した動画だったのです。
画面が大きいから、左手の指3本、右手の指2本を使って普通に画面連打しただけなのです…。
ふつうのスマートフォンでは、画面サイズの都合上、そんなことは難しいです。
が…しかし!
それを可能にするアイデア…あります!ありました!
それは…そう、メルスト専用のタッチペンの開発!!
その名も「5叉タッチペン」!!
一人のものづくらーとして、ここは立ち上がるしかあるまいて!
ということでプロジェクト始動です。
タッチパネルのしくみ
まず、調べたのはスマホ用のタッチペンに必要な要件。
たとえばニンテンドーDSのタッチパネルは「感圧式タッチパネル」です。
圧力を検知して反応するので、棒状のものならなんでも使えます。
それに対して、スマホのタッチは「静電式タッチパネル」です。
簡単に言うと、指先の静電気を利用して反応します。
なので手袋をしていたり、電気を通さないものでは反応しませんし、
スマホのタッチペンは電気を通す構造の専用のものが必要です。
静電式対応のタッチペン(スタイラスペン)の仕組みはこんな感じです。

指からタッチ画面まで静電気が伝わるように、導線を考えて作る必要があるということです。
なるほど、ちょっと面倒そう…
アルミホイル編
ネットでいろいろ調べてみた結果、
「綿棒にアルミホイルを巻くと簡易静電タッチペンになる」と聞き及びました。
たしかに!アルミなら電気を通すし綿棒に巻けば棒状になります!
さっそく試してみました!

綿棒に
アルミホイルを

巻く!!

ジャーン!!
そしてこれをiPhone画面に…
ペタ…

…
??
ペタ…ペタァーーッ!?

ぜんぜん反応しねーじゃねーかYO!!
ヽ(# °Д°)┌┛。.∴ (綿棒)
だめでした。
なんか素材がチープすぎるのか、うまくいきません。
スポンジ編
次に、ネットで見つけたのが「導電スポンジ」です。
簡単に言えば電気を通すスポンジ!
ネットで自作タッチペンの作り方をいくつか拝見しましたが、
ペン先に「導電スポンジ」や「導電シリコン」を利用するケースがほとんどでした。
これは本格的に作るならちゃんとした素材が必要か…
ということで、買いました。
導電スポンジ。
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家に届きました!
手頃な大きさにカット!

スポンジを手で持って、スポンジで画面に触れると…

!!
タッチできう!!!
指からスポンジに電気が伝わり、スポンジから画面へ電気が伝わっていることになります!

これは使えそうです!
とはいえ、タッチペン全体をスポンジで作るわけにはまいりません。
ふにゃふにゃだし。
ペン先には導電スポンジを使用することに決定しますが、しっかりした棒状のものと連結する必要があります。

ということで、持ち手(指)からスポンジへ電気を伝導する方法を模索…。
いろいろ調べた結果、アルミ線を使用することに。
これも購入!家に届きました。

まずは手頃な長さにカット。

先ほどのスポンジに、アルミ線を通します。
えーと…どうしようかな…
ブ ス リ 。

まあ実験だしこれで…
この状態でアルミ線を持ってスポンジ部分で画面に触れると…
!!

反応がありました!
ということは、指→アルミ線→スポンジ→画面という導電が成立していることになります!

これはいけそう!芯の部分はアルミ線とスポンジを併用することに決定!
そして…
この仕組みを5つの接触点に分割した上、画面に触れさせなければなりません。
※最終目標の図

難題ッ!
これを解決するためには、
5つの接触点を適切な形で連結させる、しっかりとした形のペン軸
が必要…!
そんなものは…ない!
OK!作ろう!!
3Dプリンターで!!
私にはプログラミングと画像加工だけでなく、3Dモデリングというスキルもあるのだっ o(´ー`)ノ+ ドヤァ
ということで、
理想の形の専用ペン軸を3Dモデリングする
↓
3Dプリンターで出力する
↓
専用ペン軸と導電スポンジ&アルミ線を組み立てる
↓
5叉タッチペン完成!!
という手順を踏むことにしました!
完成イメージ図(仮想設計図)はこんなかんじだ!

さっそくモデリングに入ります。
モデリング編
ペン軸は横に5つ並ぶ設計ですが、まずは1つぶんの軸を作り、それをコピペして横に並べることにします。
まずは筒形のモデルを作成。内側は導電スポンジに合わせて四角く くり抜いています。

次に、後ろ側にスポンジとアルミ線をセットするために筒の後方上半分を無くし、筒の行き止まりの壁を作ってスポンジとアルミ線を固定できるようにします。
念のため、アルミ線をどこからでも通せるように筒部分に穴を数箇所あけました。

この設計を5つ横に並べます。
メルストの戦闘画面からユニット操作のタッチ部分のみをガイドした画像を用意!

これをiPhone画面とまったく同じ大きさの面にテクスチャとして貼り、それをガイドに筒構造を5つ横に並べます!

仕上げに筒構造を接着して完成!

入稿
完成したモデルの出力はDMM.makeに注文。
3Dデータをアップロードすると、それを3Dプリンタで出力して自宅まで届けてくれる、という大変便利なサービスです!

3D出力の代金で1953円の出費です(‘ω;)
素材は「ナイロン」のオレンジで注文しました!
あとは届くのを待つだけ!(((o(*゚▽゚*)o)))
今回はここまでです!
続きは後日!
28 件のコメント
ユーリーは結構器用ですね!流石ですw
確かにギルバトでは5同時出来たら楽ですよね!
完成品楽しみにしています!)^o^
おもろー(´°▽°`)
>アクトさん
コメントありがとうございます!
器用貧乏とも言いますw
じつは現物は手元にもうあるんですけど、記事の編集に時間がかかりそうです(´∀`;)
>>2さん
ありがとーヽ(;▽;)ノ
お世話になっております。
こんなに本格的なプロジェクトになっていたとはびっくりです(笑)3Dモデリング、すごいですね!そして楽しそうです!うまくゆくといいですね~(`・ω・´)
楽しみにしています!
初コメです!
いつも更新楽しみにしているのですが
今回は今までで1番続きが気になります!!
正座して待ってます(ㆁωㆁ*)←
ええすごいです!
なければ作ってしまうという、ユーリさんの創造力に感心してしまいました。
実は前の方にある猫の箸置きの記事を(こっそり)読んだことがあるのですが、3Dプリンターってすごいですね。そして、これを使いこなせるユーリさんの技術力!
製品の使いごごちはどうだったのか…次回に期待です!(笑)
す、すごい、、!わくわくしてますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
でんせつの5又タッチペン(*゚∀゚)// ユーリさん学校の先生向いてそう(*´ω`*) でんじろうせんせーʕ•̀ω•́ʔ✧
うわーいこんなにたくさんコメントがヽ(;▽;)ノ
頑張った甲斐があったというものです…!
>シノグさん
お世話になってます!コメントありがとうございます!
3Dモデリング、楽しいですよー!
自分が想像したものが現実世界に出力できるのですから…
>しゃちさん
はじめまして!いつも読んでくださってありがとうございます!
続きの記事の編集がんばります(`・ω・´)
正座はツラそうなので体育座りくらいでっ
>メルルさん
いつもコメントありがとうございますー
猫の記事も読んでくださって嬉しいです!
うちのサイトは「ラボ」を謳っているので、ほんとうはこういうクリエイティブな研究記事を書きたいんですけど
メルストの研究記事ばっかりになっちゃってますヽ(;▽;)ノ
>よんさん
わくわくありがとうございます(‘ω’)!
続きは気長に待ってください…!
>うどんさん
お世話になっております!
企画始動から記事になるまで間が空いて伝説になりつつありましたが、
ついにここまでこぎつけました(´∀`;)
人にものを教えるのは確かに得意だと思います(`・ω・´)
が…最近はちょっと押し付け気味になる事がよくないなとも…思ってます(。-_-。)
これは本格的ですねーまさに「ラボ」って感じです。
4インチ用と5.2インチ用を是非・・・
えっと、購入するにはクラウドファンディングか何かですかね?w
>もこもこさん
コメントありがとうございます!
こういうことをやりたくて「ラボ」にしたのですよ!w
もし購入したい方がいるようでしたら、DMM.makeに3D出力&販売お届けサービスがあるので、それを利用すれば比較的めんどうな手続きなしで販売が出来るかもしれません…。
なんにしても、誰でも使える形で製品として仕上げる必要があります!
身銭を切ってまで記事を作る
無茶しやがって・・(敬礼
>bobさん
愛ってやつさ…
初コメです☆
私は基本的メルストユニット解説記事を読んでます(´V`)♪
なかったら作る。凄すぎ!私は出来ないですよそんなこと…(;・д・)これからも頑張ってください(*ゝω・*)ノ
初コメ☆
私は基本的メルストのユニット解説記事を読んでますが、たまたまこれをみて、【おお、これは面白い!】と、最近はユガラボさんの記事をいろいろ読んでいます!(@^▽^@)完成楽しみにしてます!これからも頑張ってください。
ごめんなさい2回コメントしちゃいましたヾ(・ω・`;)ノ
>リーリさん
はじめまして!コメントありがとうございますー!
反映されませんでした?(´・ω・`)
いろいろ読んでくださってありがとうございます!
この記事の続きを書かなきゃ書かなきゃと思ってるんですが、他の最新情報を追う記事などの更新に追われて手がつけられずにいます_(┐「ε:)_
気長にお待ちいただければと思います…><;
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
>のぶさん
コメントありがとうございますー
すみません、忘れてるわけじゃないのですけど
この記事の続きを書くにはまとまった時間と思い切りとやる気が必要で…
全てが揃う瞬間がなかなかなくて、どんどん時間が経ってしまってる有様です(;∀;)
すごい…!!なんだか難しいことを当たり前のようにやってのけてしまうユーリさんに改めて尊敬しましたよっ。そして地味に感動したことがあります。
ユーリさん、爪きれい。
初コメです
コレがあったらギルバト高速周回に便利そうですよね。すごいアイディアだと思います
サリーメンバーを任されてる身として5又タッチペンは欲しい代物なので、この記事を参考に作ってみようと思いますm(_ _)m
つずけてよーーーーー
つずけてよーーーーー
d