こんにちは!宇宙と哲学のおはなしが大好きなユーリです。
突然ですが、「無限の猿定理」というお話をご存知でしょうか?
簡単に説明すると、「ランダムに文字列を作り続ければどんな文字列もいつかはできあがる」という定理です。(wikipedia/無限の猿定理の項より)
仮に、お猿さんがキーボードの鍵盤をてきとうに叩いてくれたとします。
ふつうに考えると、「くぁwせdrftgyふじこlp」みたいなでたらめな文字列が出来上がるでしょう。
しかし、ほんとうにほんとうに長い時間をかけて延々とそれを繰り返していたら、いつかシェイクスピアの作品とまったく同じものがぐうぜんにも出来上がるかもしれません。お猿さんの意図とは関係なく。
その期間は宇宙がはじまってから終わるまでの期間より長いかもしれません。人間が想像できる「無限」という概念を超えた時間かもしれません。
ですが「無限の猿定理」では、その確率は「ほとんど確実である」と云います。
本当にそうなのか!?細かい確率の話ではピンと来ない!
実際にやってみようではないか!とつくってみました。
今回つくったものは、”あ〜ん”までのひらがなに、小文字(“ぁ”、”ゃ”など)と、濁音、半濁音のひらがな(“が”、”ぱ”など)にのばし棒”ー”を入れた合計82種類の文字をランダムに生成し続けます。ひらがな限定!
ただし、それでも意味のある単語が生み出される確率は高いとは言えません。
無限の猿定理検証(にほんご)
処理した文字数 : 0 文字処理時間 : 0 秒
動かしてみる
まずは二文字の「さる」
あっと言う間に生成されました。1秒かかりません。
三文字
お次は三文字の「ばなな」
…
6秒で生成!
そんなに時間はかかりませんね。
四文字
そして四文字に挑戦!「わたしだ」
…
…
でた!
所要時間は369秒!ググッと増えました。
五文字
いやな予感がしますが、五文字に挑戦してみましょう「こんにちは」
…
…
…
1時間経過ッ!!ぜんぜん出ません。
もしかしたら、「こんちには」とか「こんにちふ」くらいはできているかもしれません。
しかし、それは無限の猿定理で云う「完全なるシェイクスピアの作品」の定義に反します。
あくまで、寸分の狂いも無く同じものが生み出されなければならないのです。
たった5文字のことばでさえ、これだけの時間がかかるのですから、
一冊の本の長さになるシェイクスピアの作品が再現されるには、それはそれは途方も無い時間がかかりそうであると実感できました。
お猿さんがこちらの意図通りに実際にランダムでキーボードを叩いてくれるかは別として、
人間が宇宙に存在する期間のうちに、それが再現されることは無いのでしょう。たぶん。
宇宙のチリに過ぎない人間の儚さに思いを馳せつつ、ユーリでした。